ブリッジ・シー・キャピタル、病院や介護施設に投資

不動産投資などを手がけるブリッジ・シー・キャピタル(東京・中央)は日本の病院や介護施設などヘルスケア関連の不動産に投資するファンドを設立する。シンガポールの新聞大手、シンガポール・プレス・ホールディングス(SPH)から約40億円を調達し、共同でファンドを運営して2~3年以内に500億円規模への拡大を目指す。

ヘルスケア不動産投資ファンドを共同で設立するブリッジ・シー・キャピタルの横田大造社長(中央右)とシンガポール・プレス・ホールディングスの幹部ら

ブリッジ・シーはこれまで主に国内の機関投資家から資金を集めて日本の老人ホームに投資するファンドを運営していた。新ファンドでは都内の病院への投資を軸として、完成された施設だけでなく開発物件にも投資する方針だ。

病院への投資は1件あたり50億円程度を想定している。SPHからの出資金に加えて金融機関からの借り入れも組み合わせ、まずは120億~160億円の投資資金を確保する。SPHの協力を得て他の投資家も呼び込む。

病院や介護施設のほか、調剤薬局やクリニックなどが入居する「メディカルセンター」にも投資する。長期の運用を前提に必要に応じて経営改善策も提案。賃料収入を通じて資金を回収する。

SPHは英字紙「ストレーツ・タイムズ」を抱える新聞大手。近年では事業の多角化を進めており、不動産分野を強化している。すでにシンガポールでは大手老人ホーム運営会社を買収している。高齢化が進む日本にも進出し、ノウハウを吸収する。