印旛医療圏個別25年対応方針/下志津病院を建て替え

【南ヶ丘病院は100床増検討】
千葉県健康福祉部は10月31日、2019年度第1回印旛地域保健医療連携・地域医療構想調整会議を佐倉市の県印旛合同庁舎で開き、団塊の世代が後期高齢者になる25年に向けた個別医療機関ごとの具体的な対応方針を明らかにした。対象となる47病院・有床診療所のうち国立病院機構下志津病院(四街道市)は施設の老朽化を受け建て替えを計画している。時期は未定。ユーカリ優都会南ヶ丘病院(佐倉市)は25年までに100床の増床を検討している。
下志津病院(四街道市鹿渡934-5)はJR総武本線四街道駅北口近くにあり、敷地面積は5万8301㎡。既存施設は2、3階建てで10棟以上の建物が渡り廊下で接続されており、総延べ床面積が2万9107㎡。機能別の病床は急性期150床、回復期50床、慢性期240床の計440床で、25年時点も同様の機能を予定している。
既存施設のうち敷地南東側では07年9月にRC造3階建て延べ約3600㎡の3病棟・5病棟・手術棟、RC造平屋建て約600㎡の給食棟、RC造平屋建て約200㎡の機械室棟が完成(設計=相和技術研究所、建築施工=北野建設、電気設備=協和エクシオ、機械設備=京葉工管)。
その南側では11年8月にRC造2階建て延べ約4300㎡の10病棟・11病棟が完成(設計=久慈設計、建築施工=ナカノフドー建設、電気設備=栗原工業、機械設備=京葉工管)している。
敷地北側の管理棟を始めとする外来部門などの施設が老朽化していることから現在、建て替えを検討している。病院は既に機構本部に計画を提出しているが、まだ許可は降りていない状況だ。
一方、山万グループのユーカリ優都会が運営する南ヶ丘病院(佐倉市下志津218)は慢性期病床51床。
印旛医療圏の回復期機能病床数は25年の必要病床数に対して1289床不足している。さらに病院があるユーカリが丘エリアは印旛医療圏最西部にあり、基準病床数に対して既存病床数が524床不足している東葛南部医療圏に隣接している。このため同病院は印旛のみならず東葛南部の住民にも貢献できるよう100床増床したい考えだ。
このほか、同対応方針の資料では、ことし7月1日時点の非稼働病床の今後の見通しとして、36床が非稼働の沖縄徳洲会四街道徳洲会病院(四街道市)が11月から改修工事に着手し、産科病棟を一般病棟に作り替える。再稼働時期は20年2月。