小田原市立病院は令和6年度の病院事業会計において、事務手続上の不備から、新病院建設事業費における企業債の借入金について、約37億円分の請求漏れが生じましたことを公表した。
新病院の建設費は自己資金・補助金・企業債で賄う計画であったが、令和6年度は約37億円の前払金分を除いて企業債の借入額が確定し、手続き期限を過ぎて追加借入ができなかったため、この分は自己資金で対応したというもの。
原因として、企業債借入に関する意思疎通や知識・認識の共有が不十分であったこと、また組織的なチェック体制が不十分であったことを挙げている。
小田原市立病院の令和5年度の医業収益は142億円、医業費用は135億円、医業利益は7.3億円であった。これに他会計負担金や補助金等の医業外収益16億円、医業外費用10億円の増減が入り、経常利益が17億円であった。また、最終的な利益である当年度純利益は20億円を超えた。
貸借対照表によると、公立医療機関としては異例の流動資産247億円を有し、うち現預金は135億円。一方の固定負債は49億円、流動負債28億円。
出所:小田原市立病院「病院事業の企業債事務手続の誤りについて」、「令和5年度 小田原市病院事業会計 決算報告書およびその他財務諸表」
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