沖縄県北部医療センター基本設計

公立沖縄北部医療センター

沖縄県は公立沖縄北部医療センター建設工事基本設計業務に係る簡易公募型プロポーザルを広告している。

出所:沖縄県「公立沖縄北部医療センター建設工事基本設計業務に係る簡易公募型プロポーザルについて

県保健医療部は、5月に公募型プロポーザルで手続きを進めていた「公立沖縄北部医療センター基本設計等支援業務委託」の最優秀提案者に(株)システム環境研究所を選定していた。

今回の業務では、基本設計の作成支援をはじめ、病院運営や物流、医療機器等整備、医療情報システム整備など各種計画の作成支援のほか、整備手法の検討などを行う。履行期限は2023年3月31日まで。提案上限額は4,000万円(税込)。
 

公立沖縄北部医療センター

公立沖縄北部医療センター整備基本計画

背景

  • 北部医療圏の急性期医療においては、県立北部病院と北部地区医師会病院において診療制限や診療休止が度々行われていることや、人口 10 万人規模の北部医療圏に同規模の急性期病院が2つあることで、医師や患者の分散、非効率な経営という課題があった。
  • 沖縄県、北部 12 市町村及び北部地区医師会では、県立北部病院と北部地区医師会病院を統合し、新たに公立沖縄北部医療センターを整備することについて約2年半をかけて協議し、令和2年(2020 年)7月に合意。
  • 公立沖縄北部医療センター整備協議会を設置し、同整備協議会における検討を経て、令和3年3月に基本構想を策定。

両院統合のメリット

地域医療サービスの維持・向上

  • 医師の集約化が図られ診療体制が手厚くなる
  • 患者の集約(症例数の増加)により、診療技術の向上が図られる
  • それぞれの病院が同種の医療機器を購入する重複投資が解消され、効率的に医療機器を購入することが可能となる
  • 医療従事者にとっては、①指導・研修体制が充実し、②研修・技術研鑽等に必要な症例数やその多様性が確保され、③最新の医療機器等を用いた診療・看護ができること等が魅力となり、公立沖縄北部医療センターで働くことのインセンティブになる

公立沖縄北部医療センターの役割

  • 公立沖縄北部医療センターは、北部医療圏において高度急性期及び急性期医療を担う唯一の医療施設として北部医療圏の特性に応じた地域医療や高度医療を持続的に担う
  • 充実した指導体制及び研修体制を確立し、若手医師のキャリアパスを用意する
  • 地域医療の担い手となる医師をはじめとする医療従事者の育成に取り組む
  • 地域医療支援病院として、公立沖縄北部医療センターと北部医療圏の全ての病院及び診療所との間で、患者の紹介、転院等の地域連携、診療情報の提供及び各種医療情報の共有等、ICTを含めた地域医療に関するネットワークを構築し、北部医療圏内における地域完結型の医療提供体制を構築する
  • 高齢者人口の増加に対応し、北部地域の実情にあった「地域包括ケアシステム」の深化・推進を含め、全ての世代を対象とした保健・介護・福祉分野など地域との連携に取り組む

新病院の病床数

病床病床数
高度急性期・急性期病床400 床
 ICU・CCU(集中治療室)(10 床)
 HCU(高度治療室)(12 床)
 NICU(新生児集中治療室)(6床)
 GCU(新生児回復期治療室)(6床)
 地域救命救急センター(10 床)
回復期病床(地域包括ケア病棟)48 床
感染症病床(※)2床
総病床数450 床
(※)感染症患者が大幅に増えた場合には、病床の一部を感染症対応病床に転換し、感染症重症者の受け入れができる体制を整える

回復期病床(地域包括ケア病棟)については、北部医療圏内の他の医療機関における回復期病床の整備状況及び地域における医療需要を踏まえ、段階的に他医療機関へ移行する。

新病院の診療科

内科総合診療科(※院内標榜)救急科
呼吸器内科消化器内科循環器内科
神経内科リウマチ科腎臓内科
感染症内科腫瘍内科内分泌代謝科
小児科外科呼吸器外科
消化器外科乳腺外科心臓血管外科
整形外科形成外科脳神経外科
精神科・心療内科皮膚科泌尿器科
産婦人科眼科耳鼻いんこう科

職種別想定職員数

職種想定職員数(人)
1 医師133
2 看護師540
3 医療技術職216
4 事務職・その他382
合計1,271

新病院延床面積

施設名延床面積備考
本院  38,160 ㎡84.8 ㎡/床×450 床=38,160 ㎡ ※琉球大学病院地域医療教育センター(仮称)を含む
人工透析施設  1,400 ㎡北部地区医師会病院の人工透析施設 「ちゅら海クリニック」の延床面積
健康管理センター1,100 ㎡北部地区医師会病院健康管理センターの延床面積
院内保育所300 ㎡県立中部病院院内保育所の延床面積程度
合計40,960 ㎡ 

特徴

  • 手術室数は 10 室(※日帰り手術室を含む)を整備。内訳としては、バイオクリーン:2室(陰陽圧切り替え)、アンギオハイブリッド:1室、感染症・救急対応:1室(陰圧対応)、ロボット手術対応:1室、一般手術室:5室
  • 救急ワークステーションやヘリポート(屋上設置型)、またドクターカーの配備(ヘリポートから速やかに救急部門、手術部門、集中治療部門へ搬送可能な専用EVを整備)
  • 救急病床(10 床)とは別に、集中治療系病床 22 床(ICU・CCU10 床、HCU12 床)を整備
  • 一般撮影装置、CT、 MRI、乳房撮影装置、透視装置、歯科用X線撮影装置、アンギオ装置、放射線治療装置等を整備
  • 各リハビリテーション料の施設基準においては最上位基準の取得を目指す(心大血管リハビリテーションやがんリハビリテーション、小児リハビリテーション、障害児(者)リハビリテーション、認知症患者リハビリテーション等を実施)
  • 人工透析は70ベッド(内、感染症患者対応用陰圧個室:5室)を整備
  • NICU(新生児集中治療室)6床を整備するとともに、GCU(後方病床)6床を整備

建設予定地

  • 位置 :名護市大北1丁目 15-9(現県立農業大学校用地)
  • 国頭村辺土名、伊江島から直線距離で約 30km、現県立北部病院から1km北部医師会病院から 2.2km
  • 敷地面積:105,519 ㎡(飛び地 約 6,000 ㎡を含む)
  • 敷地形状:上段(校舎エリア)標高 23.4m、下段(農園エリア)標高 16.2m
  • 周辺道路:[北側]市道宇座線、[西側]市道大西大北線、[東側]市道柳原中線
建設予定地の場所と概要
土地利用ゾーニングと敷地内交通動線計画イメージ

建築計画概要

(ア)診療棟:地上8階免震構造鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリート造
(イ)別館棟:地上4階鉄筋コンクリート造 耐震構造
(ウ)エネルギー棟:地上2階鉄筋コンクリート造 耐震構造
配置計画イメージ
階別構成イメージ

主な整備想定機器の種別と整備想定台数

部門名機器種別整備想定台数
放射線部門一般撮影装置5台
CT装置3台
MRI装置2台
乳房撮影装置1台
X線TV装置(健診、内視鏡込)4台
血管撮影装置3台
放射線治療装置1台
治療計画用CT1台
検査部門自動分析装置※今後整理予定
検体搬送ライン・分注システム1台
手術部門ハイブリットOPE室用アンギオ装置1台
手術用ロボット1台
その他部門高気圧酸素治療装置1台

 新病院の規模・機能に基づき必要となる機能

必要となる機能概要
システム整備重症系システム救命救急・集中治療部門で利用するシステム
遠隔診断・診療の支援が可能なシステム遠隔診断を行う医療機関と接続するネットワーク回線等のインフラ整備を含む離島・へき地対応が可能なシステム
患者案内システム患者の待ち時間把握及び幅広い年代が活用できるシステム
マンパワーの補完に活用できるシステムAI等の活用を積極的に検討
院外予約システム運用も含め、院外からの予約ができるシステム
職員間情報共有ツールの整備業務用スマートフォン、グループウェア、チャット機能等情報共有、災害時の情報共有方法の強化やコミュニケーションの充実化が図れるツール等
インフラ整備無線環境の充実化患者サービス向上、業務効率化
無線環境充実化に伴うセキュリティ強化上記項目を実現するため併せて整備が必要
地域医療施設との連携、情報共有の強化インフラ整備、システム構築等の検討と併せて地域連携システム等を活用した他施設との情報共有体制の強化
その他ウイルス対策等の情報システムセキュリティの強化情報システムセキュリティの強化による、ウイルス感染や外部からの不正アクセス対策の強化

公立沖縄北部医療センターの経営システム

  • 公立沖縄北部医療センターの経営システムは、雇用を維持し病院現場の自由度を高め効率的な経営を行うべきであるという基幹病院の基本的枠組みに関する協議を行った関係者の意向を尊重し、設置主体は沖縄県と北部 12 市町村が設立する沖縄県北部医療組合(地方自 治法第 284 条第2項の規定に基づき設置される一部事務組合)とする
  • その運営は県及び北部 12市町村等が設立する一般財団法人北部医療財団(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第 163 条の規定に基づき設立される一般財団法人。
  • 実績を勘案し公益認定を受けられる可能性があれば公益財団法人への変更も検討。)の指定管理という経営システムを採用
公立沖縄北部医療センターの経営システム

新病院の整備費用の想定

項目金額備考
土地購入・造成費16.3 億円土地購入費、土地造成費
病院・保育所延床面積:40,960 ㎡駐車場(1,300 台程度)
建物・構築物214.1 億円設計監理費・事務費
器機備品48.8 億円医療機器(什器)購入費、情報システム整備費
合計279.2 億円

整備スケジュール

令和4年度中に基本設計を終わらせ、令和5年以降に実施設計、令和7年から本体工事を開始し、令和10年に開院予定。

公立沖縄北部医療センターの整備スケジュール

参考:

別紙資料2(別添2 公立沖縄北部医療センター基本構想令和3年3月)

別紙資料3(別添3 公立沖縄北部医療センター整備基本計画令和4年3月)

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