宮崎県病院局は、現在建設中の新県立宮崎病院再整備事業について、全体スケジュールを約1年8ヶ月の工期の延長が必要となり、令和7年夏頃のグランドオープンとなる見込みと公表した。
元々はグランドオープンを令和5年秋頃の予定としていたが、新病院への機能移転調整及び解体工事準備、アスベストの除去箇所の増加、病院利用者の安全な動線を確保するための施工方法の変更等により工期が大幅に延長した。
これまでの事業費
基本設計(H28.10月)時点の総事業費は約340億円であったが、その後、計画等の見直しにより50億円の縮減を図っていた。
新病院の延べ床面積は52,964 ㎡となり、建築平米単価は約44万円、1床当たりの総事業費は6,800万円。
単位:億円
項目 | 基本設計完了時 H28.10 (A) | 見込み R元.5 (D) | 増減 |
---|---|---|---|
準備工事等 設計費 立体駐車場工事費 仮設・道路改築工事費 | 9.8 | 9.8 | ±0.0 |
本体工事等 設計費、工事監理、CM業務等本体工事費 外構工事費 | 277.6 | 234.9 | ▲ 42.7 |
付帯工事等 設計費 改修工事費 解体工事費負担金等 | 28.9 | 21.1 | ▲ 7.8 |
工事費 | 316.3 | 265.8 | ▲ 50.5 |
※改修工事、解体工事は未設計 | |||
医療機器整備費 | 65.2 | 65.2 | ±0 |
その他費用(開院支援等) | 8.5 | 8.5 | ±0 |
医療機器整備等 | 73.7 | 73.7 | ±0 |
総事業費 | 390 | 339.5 | ▲ 50.5 |
新病院の概要
- 建物概要:鉄骨造8階(床面積47,603平方メートル、免震装置設置)
- 許可病床数:502床(前病床数535床)
- 拡充機能
- 救急、高度・急性期医療の拡充
- 救急病棟増床(23床→30床)
- 屋上ヘリポート設置
- ICU病床増床(6床→12床)
- 手術室増室(7室→10室)
- 手術支援ロボット導入(患者及び医師の負担軽減)
- 新型コロナウイルスを含めた感染症対策の拡充
- 各部門ごとに感染症対応室(陰圧・換気)装置
- 第二種感染症病床(6床)を整備したほか、感染拡大期に対応が可能な区画扉を設置
- 感染症専用エレベータを整備し、感染救急、感染症病床及びICU(感染症対応病床2床)の連携を強化
- 救急、高度・急性期医療の拡充
出所:宮崎県病院局「新県立宮崎病院再整備事業の全体スケジュールの見直しについて」、宮崎県「県立宮崎病院改築事業」、基本設計概要
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