18万km走った救急車の買替え クラウドファンディング

奈良県総合医療センター 救急車の更新をクラウドファンディングで実施
奈良県総合医療センター 救急車の更新をクラウドファンディングで実施

救急医療を提供する奈良県総合医療センターは救急車の買い替えのためにクラウドファンディングを実施する。目標金額 2,500万円。

2018年、高度急性期医療を提供するために生まれ変わったなら総合医療センターでは、救命時期を超えた患者を他病院へ移送するために、廃車予定の救急車を譲り受け使用していたが、高度急性期医療を維持するために多くの医療機器を更新する必要があり、救急車を更新する予算が捻出できないでいた。

2018年5月1日に高度急性期医療を提供する医療センターとして新しく生まれ変わった奈良県総合医療センター

救命救急センターでは、ドクターヘリを含め救急車搬送は年間約6,300台(2021年4月〜2022年3月)を受入れている。

奈良県総合医療センターは新築移転以前よりも救急車の受け入れ台数が増えてきている。

移転とともに診療科が増加したこともあり診療機能が充実・強化され、県内の高度急性期医療機関(急性期の患者さんに対し、状態の早期安定化に向けて「診療密度が高い医療」を提供する機能を持つ機関)の機能を担うこととなり、重症度が高く、24時間看護が必要となる三次救急・二次救急患者さんの受け入れも増えている。

2018年12月から、救命時期を超えた患者を、次の地域の医療機関に転院・病床の回転を図る取り組みを実施。地域医療機関との連携は「救急医療ネットワーク」として日々、ネットワーク加入病院に転院可能な疾病と男女別の受入可能病床数をネットワークシステムに入力、リアルタイムで転入の調整を行っている。

救急ネットワーク参加医療機関が20病院となり、この移送には、医師を同乗させた”患者搬送救急車”が必要となったが、新築移転後であり新たに救急車を準備する予算もなかったため、奈良県広域消防組合の救急隊が活用していた救急車を譲り受け、搬送時に活用している状況。

譲り受けた救急車は製造後15年経過しており、走行距離は18万kmに達し、車両の安全性を考えると更新が必要な時期となっている。

奈良県総合医療センター 概要

名称奈良県総合医療センター
所在地〒630-8581 奈良県奈良市七条西町2丁目897-5
標榜診療科目呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、血液・腫瘍内科、糖尿病・内分泌内科、腎臓内科、脳神経内科、感染症内科、緩和ケア内科、呼吸器外科、心臓血管外科、消化器・肝胆膵外科、乳腺外科、小児外科、整形外科、脳神経外科、形成外科、頭頸部外科、精神科、小児科、皮膚科、泌尿器科、産科、婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、放射線診断科、放射線治療科、病理診断科、麻酔科、救急科、小児泌尿器科、口腔外科
病床数456床(うちNICU12床、ICU14床、HCU30床、SCU6床)
医師・職員数常勤医師225人(うち研修医指導医72人)
1日平均外来患者数1,224人(2021年度)
平均在院日数10.61日(2021年度)
分娩件数612件(母体数)(2021年度)
救急車搬送受入件数6,338人
救急車搬送後の入院患者数2,931人
時間外救急患者数8,093人

出所:READY FOR 奈良県総合医療センター「奈良の救急医療を支えるために。18万km走った救急車の買替えへ。」