日本郵政が、旧逓信省時代から経営を続けてきた京都逓信(ていしん)病院(京都市中京区)を地元医療法人へ売却することが報じられた。
出所:京都新聞
逓信病院とは
昭和13(1938)年、当時の逓信省職員とその家族のための職域病院として東京逓信病院が開設された。以後、昭和24(1949)年までに全国16病院を展開するに至り、同年、逓信省が郵政省と電気通信省に分離された際、半数の8病院ずつを両省の管轄として引き継がれた。
郵政省に引き継がれた逓信病院は、その後の省庁再編や公社化、民営化を経て、平成19(2007)年からは日本郵政株式会社が運営する病院として、全国に14病院を展開。その後、郵政民営化に伴う不採算事業の整理の一環として売却が進み、現在は3病院を展開している。
逓信病院の現状と課題について(令和元年6月27日)
- 民営化時に14か所に病院があったが、今日では、東京、京都及び広島の3か所となっている。
- 名古屋、富山、福岡が本年4月1日に譲渡となっている。
- 臨床研修医制度ができてから医師の確保が非常に難しい。
- 2018年度の損益はマイナス53億円。
- 大きな要因は人件費の増加と施設の経年劣化進行による施設改修の投資増加
- 東京逓信病院は経年築38年、 京都逓信病院は55年、広島逓信病院は43年とかなり古い施設。
- 東京逓信病院は400床規模だが、近隣には1,000 床規模の大学病院や500床規模の公的病院があり激戦区。
逓信病院の譲渡先選定方法
三つのグループ分けを行い、病院の継続と地域医療への貢献という観点で選定
- 自治体や日赤、公的病院
- 地元の病院
- 大手の病院
逓信病院一覧
東京逓信病院(461床)
〒102-8798 東京都千代田区富士見 2-14-23
診療科等
内分泌・代謝内科、血液内科、神経内科、循環器内科、腎臓内科、消化器内科、呼吸器内科、感染症内科、精神科、外科、呼吸器外科、脳神経外科、整形外科、婦人科、小児科、眼科、皮膚科、形成外科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、放射線科、IVR科、リハビリテーション科、麻酔科、歯科口腔外科、救急総合診療科、病理診断科、人間ドックセンター、内視鏡センター、乳腺センター、関節鏡・スポーツセンター、リワークセンター
京都逓信病院(99床)
〒604-8798 京都府京都市中京区六角通新町西入西六角町109
診療科
内科、外科、婦人科、小児科、眼科、耳鼻咽喉科、整形外科、放射線科、肛門外科、肛門内科、リハビリテーション科
広島逓信病院(110床)
〒730-8798 広島県広島市中区東白島町19-16
診療科
内科、外科、産婦人科、小児科、眼科、整形外科
出所:郵政民営化委員会 第203回 令和元年6月27日 議事録(PDF:424KB)
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