宮城県 仙台医療圏の病院統合方針 4病院再編

宮城県立がんセンター
宮城県立がんセンター

宮城県立がんセンター(名取市)と東北労災病院(仙台市青葉区)、仙台赤十字病院(太白区)の連携・統合構想で、村井嘉浩知事は9日、がんセンターと赤十字病院、労災病院と県立精神医療センター(名取市)の枠組みで再編し、二つの拠点病院を新設する方針を明らかにした。

4病院の運営に携わる県と県立病院機構、日本赤十字社、労働者健康安全機構、東北大の5者が8日、協議開始で合意した。診療内容や病床数、運営主体など詳細を詰め、いずれも2022年度中の基本合意を目指す。

県立がんセンターの現状と課題では、医療環境の変化として、少子高齢化の進行や生活習慣病の増加等による疾病構造の変化、医療技術の進歩等による医療の高度化・専門化、医師・看護師不足の深刻化、さらには県民の安全・安心な医療や医療の質への関心の高まりなど、近年の医療環境は急速に変化している点が挙げられている。

県庁で記者会見した村井知事は「3病院を一つにするのは難しかった。(2病院ずつの新方針が)県民にとって一番メリットがあると判断した」と述べた。

また、これに対し、宮城県医労連は「いずれの病院も地域医療にとって不可欠で、現地で存続すべきだ」として、仙台市中心部の街頭で抗議活動を行い、県に抗議文を提出する。

  • 地方独立行政法人 宮城県立病院機構 宮城県立がんセンター
  • 病床数…383床
  • 主な診療科…血液内科、腫瘍内科、呼吸器内科、消化器内科、頭頸部内科、緩和ケア内科、腫瘍循環器科、精神腫瘍科、糖尿病・代謝内科、呼吸器外科、消化器外科、乳腺外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、泌尿器科、婦人科、頭頸部外科、皮膚科、眼科、放射線診断科、放射線治療科、麻酔科、病理診断科、歯科、臨床検査科

 

  • 独立行政法人労働者健康安全機構 とうほく労災病院
  • 病床数…548床(一般 485床、地域包括ケア 55床、HCU 8床)
  • 主な診療科…科、呼吸器内科、呼吸器外科、消化器内科、胃腸内科、腫瘍内科、循環器内科、糖尿病・代謝内科、心療内科、リウマチ科、小児科、外科、救急科、整形外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線診断科・放射線治療科、病理診断科、麻酔科、歯科、勤労者メンタルヘルスセンター、人間ドック、高圧治療室、健康診断部

 

  • 日本赤十字社 仙台赤十字病院
  • 病床数…389床
  • 主な診療科… 総合内科・血液内科・腎臓内科・呼吸器内科・消化器内科・循環器内科・糖尿病代謝科・神経内科・外科・形成外科・整形外科・皮膚科・泌尿器科・小児科・小児外科・産科・婦人科・眼科・耳鼻咽喉科・リハビリテーション科・麻酔科・放射線科・歯科口腔外科
    (腎センター・総合周産期母子医療センター・健診センター・リハビリセンター・大腸疾患センター)