東京都立多摩北部医療センター 基本構想

東京都立多摩北部医療センター整備基本構想

新病院の整備方針

多摩北部医療センターの基本構想では、新病院の整備方針として、今後も増えていく救急ニーズへの体制強化や放射線治療も含めたがんの総合治療体制の充実、小児や新たな産科整備などの方針が示されている。

  • 北多摩北部医療圏での救急ニーズに迅速かつ安定的に対応できる救急体制を整備する。
  • 内視鏡検査・手術療法・化学療法・放射線治療等、がん治療の総合的な診療基盤を活用した治療体制の更なる充実を図る。
  • 北多摩北部医療圏で求められるニーズに対応できる小児医療の提供体制を整備する。
  • 北多摩北部医療圏における産科医療の機能を向上するため、改築に伴い新たに産科を整備する。
  • 病院の医療機能を向上し患者に合った適切な医療を提供するとともに、地域医療にも貢献するため、総合診療科の一層の充実を図る。
  • 災害時においても必要な医療機能を維持し、多数の患者を受け入れられるよう即応力を発揮できる体制を整備する。
  • 今後、新興感染症等が発生した際に地域から求められる医療を提供できるよう体制を整備する。
  • 従前から培ってきた医療連携を促進し、地域医療体制の充実を図る。
  • 行政的医療の安定的かつ継続的な提供など、都立病院の役割を果たすために、効率的・効果的な病院運営に取り組む。

病院概要

地域の中核病院として地域医療連携を進めながら、地域ニーズの高い救急医療、がん医療、小児医療等を提供。また、災害医療の体制整備を行うとともに、新型コロナ対応でも多くの患者を受け入れている。

  • 名称…地方独立行政法人東京都立病院機構 東京都立多摩北部医療センター
  • 所在地…〒189-8511東京都東村山市青葉町一丁目7番地1
  • 敷地面積…26,081.15㎡
  • 建物規模…病院本館25,016.39㎡(地上6階、地下1階)
  • 設立年月日…昭和61年4月1日(都立多摩老人医療センター)
  • 病床数…医療法許認可病床数337床(集中治療室8床を含む)
  • 診療科目…内科、内分泌・代謝内科、循環器内科、腎臓内科、呼吸器内科、消化器内科、神経内科、血液内科、小児科、精神科、外科、消化器外科、脳神経外科、整形外科、皮膚科、麻酔科、泌尿器科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、歯科口腔外科、リハビリテーション科、放射線科、リウマチ科、病理診断科(以上25診療科)
多摩北部医療センターの病院配置図
多摩北部医療センターの病院配置図

多摩北部医療センターの課題

施設面においては、竣工から37年が経過し、空調設備やボイラー設備等が耐用年数を大幅に超過していることや、病棟の天井漏水、汚水排水管の故障など、施設・設備の老朽化が進行している。

前身の都立多摩老人医療センターは、高齢者専門病院として高齢者を診療するための構造・仕様として建設されていることから、建物は、現在の診療科の医療機能に適した施設となっていない。

PFIも含めた整備手法を検討

整備手法については、設計と施工を別々に発注する設計施工分離方式、設計と施工を一括発注するDB方式、実施設計から施工者が参画して共同で事業を行うECI方式、設計・施工に加え維持管理等も含めて一括で発注するPFI方式など、様々な方式がある。

各方式の特徴を勘案し、工期の短縮化やコスト縮減を図れるよう、病院の整備に最適な整備手法を基本計画の中で検討するととともに、整備スケジュールについても、併せて検討する。

東京都立病院機構 多摩北部医療センター整備等事業「多摩北部医療センター整備基本構想」(令和5年3月)