2023年12月末、鳥取県立中央病院は12月5日~14日の間、当院の救命救急センターが消防署からの指示要請(救急救命士が医師の指示を受けて行う特定行為に必要となる指示の要請)に応じていなかったことをウェブサイト上で公表した。
患者を搬送する際に救急救命士が行う患者への処置の手順を定めるプロトコル(手順書)について、関係者と当院救急医の意見の喰い違いが原因と釈明する一方、指示要請への不応需は大変不適切な行動として謝罪した。
県立病院は鳥取県内で唯一の「3次救急医療機関」に指定されている。報道などによると、
- 同病院救急集中治療科部長が同消防局担当者に、搬送時の救急救命処置「特定行為」の指示に関する救急救命士からの要請を受け付けない旨のメールを送信し、10日間にわたって指示要請を拒否
- いったんは要請を受け入れるとしたが、搬送時になって病院側が要請を断ったため、救急救命士は他の2次救急病院の医師の指示を受けつつ、中央病院に運んだケースが複数発生
- 消防側は約2年前から、特定行為の指示要請中に電話を途中で切る▽引き継ぎ内容を聞こうとしない▽搬送時に処置を手伝っていると、体を押し当て「邪魔だからどけろ」と言われた、といった医師らの行為が続いてきたと主張
どのような理由があれ、3次救急医療機関として患者の受け入れに際し、救急救命士に対するパワハラ、嫌がらせ、いじわるなどあってはならない。なぜ当該救急集中治療科部長及び勤務医らが救急隊員らに対し2年の長期にわたるハラスメントを行ってきたのか、原因の解明が待たれる。
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