熊本県荒尾市は、建て替えを計画している市民病院(仮称・荒尾市立有明医療センター)の基本設計概要を公表した。新病院の規模はRC造地下1階地上5階建て延べ2万2045㎡。資材費や人件費の高騰、追加工事により総事業費は基本計画段階から約15億円増の約147億円となった。設計段階から施工者が参加するECI(施工予定技術者事前協議)方式を採用し、2020年1月ごろの公募型プロポーザル公告、同5月ごろの施工予定者選定を予定している。
施設・設備が老朽化し、耐震性能不足が指摘されている市民病院を現在地の同市荒尾2600と南西側隣接地を取得して建て替える。病床数は274床(このうち一般210床)。1階に救急関連部門、2階に高度医療部門、3階にリハビリ部門、4階と5階に一般病棟を配置する。地下は物流やサービスヤードなどとする。
災害に強い病院とするため病院棟には地震時に診療可能な免震構造を採用するとともに、屋上にヘリポートを設ける。また、超高齢社会を見据えたコンパクトな全室個室型病棟とする。
総事業費の内訳は、工事費約120億円、設計・管理費約3億5000万円、用地補償費約4億5000万円、医療機器購入費約19億円を見込む。施工予定者決定後、実施設計に着手し、21年5月ごろの着工を目指す。工期は約33カ月を想定。開院時期は、追加工事の実施に伴い22年6月から23年度末に変更しているが、ECIの実施により工期短縮を図りたいとしている。CMなどの事業推進支援業務はシップヘルスケアリサーチ&コンサルティングが担当している。
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