「損益分岐点分析くん」は、収益、変動費、固定費を入力すると、自動で損益分岐点売上高を計算する経営分析シミュレーターです。
「あれ、そういえばウチの事業の損益分岐ってどこだっけ?」とよくある問いにパパっと答えられます。
損益分岐点(Break-Even Point)とは、収益が発生し始めるために必要な最低売上高を示す点を指します。具体的には、収益と費用が等しくなる売上高の水準で、損益分岐点売上高に達しない場合は赤字、これを超えると黒字ということです。
例えば、この損益分岐点売上高を外来と入院の収益比率で分離し、それぞれの単価(外来単価、入院単価)で除することで、目標となる患者数をKPIとして設定することができます。
物を売る企業の場合、取り扱い商品の単価や顧客の平均単価などを使用することがあります。
目標数
損益分岐点売上高を達成するために必要な患者数(または販売数)は?
病院やクリニックなら、外来または入院の平均単価で除することで、目標患者数が試算できます。
物を販売する会社であれば、販売商品の平均単価や顧客単価でもOK。
以下では、入力された数値をもとに、損益分岐点チャート用の表を作成しています。
描画用テーブル | 売上の最小値 | 売上の最大値 |
---|---|---|
収益 | 0 | |
総費用 | ||
固定費 |
以下に損益分岐点のグラフが表示されます。総費用と収益が交差する点が「損益分岐点売上高」となり、売上と費用が均衡し、損はしないが利益も出ていない状態です。
病院とはいえ、将来の設備投資等に備え、利益を計上し内部留保を確保する必要があるため、利益=必要経費(固定費)として認識し、上の固定費に足し上げて損益分岐点売上高を確認することもできます。
業界や事業構造により異なりますが、損益分岐点売上高は低い方が良いとされます。損益分岐売上高がやたらに高い場合、収益から変動費を引いた利益率(限界利益率)が低いか、固定費が利益率に対し高すぎることが考えられます。
経営改善には限界利益率を高める(変動比率を下げる)か、または固定費を削減する必要があります。
損益分岐点売上高はできるだけ日常的にモニタリングできる数値に置き換え管理すると良いでしょう。具体的には、費用構造が変わらない前提なら、損益分岐点売上高÷単価で出てくる目標数(または値)をKPIとし、一日当たりや週当たりで管理しましょう。
コメントを残す